【コラム】令和6年4月〜 キャリアアップ助成金が拡充へ!!
ここ数年、審査や受給の要件が細かくなったことで取り組みのハードルが上がったものの、まだ比較的取り組みやすくて人気のキャリアアップ助成金「正社員化コース」。
同一労働同一賃金により非正規社員の待遇が改善されるつつあるため、廃止の方向に進むのかと思いきや、令和6年度の概算要求では予算が増額されていました!
◆多様な正社員制度を導入&転換時の加算額が大幅アップ!!
「優秀な人材の確保・定着のため」や「離職率を下げるため」に、柔軟な働き方ができる制度を導入する企業が増えてきました。
その流れを後押しするかのように、新たに多様な正社員制度を導入し、対象労働者を多様な正社員に転換した時の加算額が 9.5万円(令和5年度)⇨40万円(令和6年度 予定)に大幅アップとなりそうです。
※1事業所あたり1回のみ受給可能。
※多様な正社員に転換した際の労働条件を、通常(フルタイム)の正社員と比較する必要があるため、転換した日に通常の正社員がいない事業所は加算されません。
《多様な正社員制度とは》
◉短時間正社員・・・短時間勤務や週休3日制など、フルタイム正社員と比較して、1週間の所定労働時間が短い正社員
◉勤務地限定正社員・・・転勤範囲が限定されていたり、転居を伴う転勤がない正社員
◉職務限定正社員・・・担当する職務内容が限定されている正社員
◆多様な正社員制度を導入するには
多様な正社員の制度を導入するにあたって、参考になる資料をご紹介します。
*厚労省パンフレット「多様な正社員」の 円滑な導入・運用に向けて
制度の概要、導入・運用のポイント、導入事例がわかりやすくまとまっています。
*「短時間正社員制度」導入・運用マニュアル
導入に際して検討すべき課題が網羅されています。
*厚労省 特設サイト 多様な働き方の実現応援サイト
制度導入事例が豊富に紹介されています。
*多様な正社員制度 導入支援
専門家の支援が受けられます。
◆まとめ
柔軟な働き方ができる制度を導入したい、フルタイムで働けないことがネックとなっている優秀なパートさんに正社員として活躍する道を開きたい等、制度導入をご検討中の企業さまは、来年度の拡充を上手に活用して実現していただければと思います。
柔軟な働き方は、会社の採用競争力を高めたり社員のモチベーションが上がるなどのメリットがありますが、反面、労務管理が複雑になったり業務の負担が増す社員が出る可能性などのデメリットもあります。
助成金のために制度導入することは、後々負担が重くなり後悔することになりかねませんので、やめておかれた方が良いでしょう。
一度導入した制度は簡単に廃止することはできません。専門家に相談しながら導入を検討していかれることをおすすめします。
《ご注意ください!!》
助成金の要件は、毎年少しずつ変わります。
必ず厚労省のHPで最新の情報を入手して取り組んでください。
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