【配信】#41 退職代行を使った退職は今や普通?? ~企業ができること~

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ゆみくろの人事労務を語るラジオでは、社労士仲間の黒兵衛さんと、小さな会社で人事・労務管理をしている皆さまに向けて、「働くこと」関連で気になっている話題をあれやこれやとおしゃべりしています。

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【stand. fm】#41 退職代行を使った退職は今や普通?? ~企業ができること~ 
ゆみくろの人事労務を語るラジオ  2024年5月9日 配信

最近「退職代行サービス」に関連するニュースが増えたと感じませんか?

このサービス自体は今に始まったものではなく、パイオニアとして知られる「EXIT」は、2017年にサービスを開始していたそうです。

私が「退職代行」を知ったのは3年ほど前だったと記憶しています。

当時は、こんなサービスがあるんだ・・・と驚きを持って受け止めるとともに、「会社がブラックであの手この手で離職の邪魔をしてくるのでやむなく利用する」だとか、「怖くて上司に退職を言いせないので利用する」といった、特別な事情がある一部の人に向けたもの、普通の会社には無縁の話だと捉えていました。

ところが一昨年あたりから、「退職代行サービス会社から連絡が来たのだが、会社としてどのように対応すれば良いですか?」というご相談を年に2〜3件いただくようになりました。

どの会社も決してブラックではなく、最初は経営者もショックを受けていたのですが、今では粛々と対応をなさっているようです。

ただ、社会保険労務士としては、あまりにも続くようであれば看過すべきではないと思っていますので、「実は企業風土に問題があるのではないか・・・」「従業員とコミュニケーションはとれているだろうか?」を振り返っていただくようお伝えしています。

エン・ジャパン株式会社が行った、ユーザーを対象にした「退職代行」についてのアンケート結果が非常に興味深いものでしたので、ご紹介します。

エン転職「退職代行」アンケート結果概要

詳細はこちら↓
7700人に聞いた「退職代行」実態調査 ー『エン転職』ユーザーアンケートー

利用理由トップの「退職を言い出しにくかったから」(50%)は、特に20代の回答が目立ったようです。
30代、40代のトップは「すぐに退職したかったから」(30代:52%、40代以上:45%)だそうです。

このあたりに会社がとるべき対応のヒントがありそうですね。

これだけ「退職代行サービス」が世間に広く認知されているのであれば、いずれ自社にもサービスを利用して退職する従業員が現れると思っていた方が良いと思います。

今は利用率が2%だそうですが、業者が乱立しているようですし、何かしらの規制がかからない限り利用者は増えていくのではないのではないでしょうか?

とはいえ、周囲の従業員さんへの影響は考えなければなりません。

業務の引き継ぎもせず、一言の挨拶もなく、突然同僚がいなくなる事態はお互いに後味が悪く、従業員のモチベーションに影響します。

前出のアンケート結果を参考にするならば、「退職を言い出しやすく」「すぐに退職できる」職場にすれば、利用しない可能性が高まることになるのですから、対策としては退職しやすい会社にするしかないのかもしれません。

風通しの良い組織づくり、退職されても業務が滞りなく回っていくような仕組みづくりが必要になりますね。